熱海温泉　古屋旅館

熱海で出会う、歴史と湯宿の物語 静岡県・熱海。温泉と海と情緒が響き合うこの街で、創業1806年という歴史を刻む「古屋旅館（ふるやりょかん）」。 200年以上にわたり守り続けてきた源泉と、時代に合わせ進化するおもてなしが魅力の宿です。今回この宿を選んだ理由は「本物」であること。風格も泉質も時間の流れも、その“本物”を感じられる空気に包まれています。今回は同行者の誕生日祝いで滞在しました。 古屋旅館は熱海市東海岸町の中心に位置し、JR熱海駅から徒歩約13分、タクシーなら数分という好立地。熱海サンビーチや銀座商店街、干物屋や喫茶店など徒歩圏内に見どころが多く、温泉だけでなく街歩きを組み合わせて楽しめるのが魅力です。 江戸時代中期の創業以来、熱海温泉とともに歩んできた古屋旅館。伝統を尊重しつつ館内改装や客室更新を重ね、現代の快適さを備えています。ユニバーサルデザインやバリアフリー対応も進められ、幅広い層が安心して利用できるよう配慮されています。 古屋旅館の温泉は、熱海七湯のひとつ「清左衛門湯」の源泉を引いた加水・加温・循環なしの100％源泉掛け流し。館内の大浴場や露天風呂、客室露天風呂や内風呂にも同じ源泉が使われ、どこでも“本物の湯”を味わえます。肌にやさしく、湯気や香りまで自然そのまま。温泉ファンが効き湯を感じる宿といわれる理由がわかります。pH8.1の泉質で私もお気に入りです！ 全26室がすべて12.5畳以上の和室というゆとりある造り。今回は檜造り室内露天風呂付きの離れ棟に滞在しました。窓を開ければ風が入り、閉めれば完全プライベートな湯浴みを楽しめるブラインド式。客室にいながら源泉の恵みを独占できる贅沢は格別で、静寂と湯の時間をふたり占めできる特別な空間でした。 古屋旅館では夕食・朝食ともに部屋食。周囲を気にせず、ふたりだけで懐石料理を堪能できます。伊豆・熱海近海の旬の素材を使った料理は一皿ごとに季節感があり、アレルギーや苦手食材にも柔軟に対応。細やかなおもてなしが光っていました。 歴史と湯の本物性、静寂とプライベート性、伝統と進化の調和――古屋旅館は、ただの温泉宿ではなく記念日や大人旅を特別な時間に変えてくれる場所です。誕生日や記念日の旅行先を探している方にぜひおすすめしたい宿です。